パンテオン

パリ５区にあり、都の丘のひとつである聖ジュヌヴィエーヴの丘の頂上に置かれたパンテオンは当初、パリの守護聖人であった聖ジュヌヴィエーヴの聖遺物箱を納めるためにルイ15世が建てた、サント・ジュヌヴィエーヴ教会でした。新古典主義様式のこのバジリカは、フランス革命時に国の偉人たちを祀るパリのパンテオンとなりました。
ギリシャ十字の形をした高さ83ｍのこの傑作を通して、建築家スフロはローマのサン・ピエトロ寺院やロンドンのセント・ポール大聖堂と張り合おうとしました。この建物は古代建築、とりわけドーム、32本の列柱、彫刻装飾を施した三角破風を持つローマ、アグリッパのパンテオンの感化を受けています。
革命以来、フランスは歴史に名を刻んだ偉人たちに敬意を表し、破風には金文字で「偉大な人々へ、祖国は感謝の念をこめて」と彫られています。クリプトに埋葬されている71名のフランスの著名人の中にはヴォルテール、ジャン・ジャック・ルソー、ヴィクトル・ユーゴー、ピエール＆マリ・キュリー、エミール・ゾラ、ジャン・ムーラン、アンドレ・マルローなど、文豪、科学者、政治家、レジスタンス活動家が見られます。ホール中央には有名なフーコーの振り子が吊るしてあります。
バジリカはノートルダム大聖堂にほど近いカルチェ・ラタンの中心部にあります。幅広く優美なスフロ通りはリュクサンブール公園まで延びています。
パリでの一日あるいはパリ歴史探訪ツアーでは、Pariscityvision.comのバス車中からパンテオンをご覧いただけます。