グレヴァン蝋人形館
一風変わったパリの楽しみ方といえば、グラン・ブルヴァール地区のオペラ・ガルニエにほど近いグレヴァンろう人形館といえるでしょう。1881年開設のこの館は、アルベール・アインシュタインからマハトマ・ガンジー、エリザベス二世、あるいはマイケル・ジャクソンといった面々のろう人形300体以上を展示しています。
王政時代には、大物の死後にその顔を蝋で復元したものを展示するのが通例でした。19世紀の終盤になり、ジャーナリストのアーサー・マイヤーが自分の新聞の一面トップにでる人物たちを具現化したいと考えます。報道記事に写真があるのはまだ稀だった頃、彼は話題になっている人物、またはかつて話題になった人物に読者がようやく「顔を与える」ことのできる場所を想像したのです。かくしてルイ16世のタンプル塔での幽閉生活や火刑台上のジャンヌ・ダルクなど、フランス史の様々な場面が復元されています。また、イタリア式ミニ劇場、大理石の大階段、バロック式の支柱広間といった1900年代に分類される内装も見られます。
ろう人形館はたちまちのうちに大評判を呼び、その人気は以来ずっと変わりません。最近になり、ブラッド・ピットとジョージ・クルーニーが展示人物像に加わりました。製造秘密として注目したいのは、髪の毛が自然のもので一本一本植毛してある点、マラーのバスタブやモーツアルトのクラヴィーアのように、アクセサリーの一部が実際に本人のものであった点でしょう。
Pariscityvision.comによるパリの秘宝:パレ・ロワヤルからオペラ・ガルニエまでーをお楽しみ後、グレヴァンろう人形館の見学がお勧めです。
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