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エクスカーション
屋根が海のように埋め尽くすパリの街の風景で、金色のドームはひときわ目立つ存在です。それが1905年に開設した軍事博物館、解放勲章博物館および立体地図博物館を擁する名高いホテル・ナショナル・デ・ザンヴァリッド(国立廃兵院)なのです。
1670年にルイ14世の命で建てられ、セーヌ川とアレクサンドル3世橋に近い左岸に位置するこの「王立収容所」は傷病兵や高齢で務められなくなった兵士らを迎えるものでした。施療院、兵舎、修道院、病院、製作所の機能をそなえたここには後に、サン・ルイ教会―別名「兵士の教会」―および高さ107mのドーム教会が建てられ、この後者は軍事用の霊廟となりました。確かにナポレオン1世とその息子レグロンの墓、またテュレンヌ、ヴォーバン、フォッシュなどの著名な将軍たちの廟が置かれているのはこのドーム教会です。そこでは更に、敵軍から取った旗や幟が古い伝統に従って丸天井に掛けてあるのが見られます。この博物館には武器、護身具、砲類、軍服、標章、絵画のコレクションによる目録50万点が保存されています。近年にはシャルル・ド・ゴール記念館がオープン、インタラクティブ・コースとマルチメディアを用いて1940年6月18日の勇将をご紹介しています。
1989年フランス革命200周年の折に、ドーム屋根は55万枚の金箔(金10kg以上)によるお化粧直しをしました。これはドーム誕生以来5回目のことです。
Pariscityvision.com のパリ・エッフェル塔ツアーにてアンヴァリッドの外観がご覧になれます。