ピガール
夜の歓楽街としてのピガールの評判はすでに一世紀以上も前から確立しています…。パリ北部、9区と18区にかかるこの地区の名は、彫刻家のジャン・バプティスト・ピガールから来ています。19世紀にはこの地は芸術家のアトリエや文学カフェでも知られた、創造的で活気のある場所でした。フランスのシャンソニエ兼作家アリスティッド・ブリュアンがパリ防御とボヘミアを礼賛し、またジョセフィーヌ・ベイカー、デューク・エリントン、アーネスト・ヘミングウェイ、パブロ・ピカソといった芸術家たちが楽しんだのもこの界隈でした。
モンマルトルの丘の窪地に位置するピガールは今日パリ屈指の観光地区であり、ショー、お祭り騒ぎ、パリ式ナイトライフの本場となっています。1889年創業の有名なパリ風キャバレー、ムーラン・ルージュはクリシー通りにあります。このキャバレーはパリジェンヌたちがグラン・テカールを入れたフレンチ・カンカンを披露するレビューやディナー・ショーで、代表的なナイトライフの殿堂と言えるでしょう。画家アンリ・ド・トゥルーズ・ロートレックが有名なポスターでキャバレーの日常を不滅のものにしたほか、大胆なレビューを披露した大衆のスター、グリューも忘れられない存在です。
レストラン、劇場(ル・ディヴァン・デュ・モンド、ラ・ブール・ノワール)、バー、ナイトクラブで知られるこの界隈は、パリでも最も賑やかな地区のひとつです。
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