バスティーユ
バスティーユ広場はパリ11区、共和国広場から20分の距離にあります。かつては丁度ここにバスティーユの要塞がありました。国営のこの牢獄は1789年7月14日に反乱を起こした民衆の手により陥落し、解体されました。この出来事がフランス革命の発端になり、フランスの歴史における象徴的な場所となりました。広場の敷石上には今なお要塞の跡が見てとられます。
中央に、シャルル10世の王政転覆を祝って7月革命の記念柱が1840年頃に建てられました。この柱の上方には一般に「バスティーユの天使」と呼ばれる金の彫像「自由の精」が飾られています。
広場のもうひとつの威厳ある記念碑として、建築家カルロス・オットーによるオペラ・バスティーユが1989年7月14日、フランス革命200周年の折に落成しました。オペラ・ガルニエと並ぶ、パリ国立オペラのこの公演会場は今日、世界のオペラの主要劇場になっています。
バスティーユはまた数多くのコンサートや市場、そして労働組合や政治に関するデモ活動の場でもあります。広場の下方では浮き桟橋と庭、小舟のあるのどかなアルスナル・ヨットハーバーがセーヌ川とサン・マルタン運河をつないでいます。反対側には緑化スペースのリシャール・ルノワール大通りが開け、ここでは運河の一部にもかかる大きな市が定期的に立ちます。
この界隈はパリでも指折りの流行の場です。ラップ通り、ロケット通りからサン・タントワーヌ地区にかけて、バーやディスコが数多く立ち並び、ナイトライフの賑わいには定評があります。
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